○大月市職員等公益通報に関する要綱

平成22年12月17日

訓令第5号

(目的)

第1条 この要綱は、公益通報者保護法(平成16年法律第122号)の施行に伴い、職員等からの法令違反等に関する公益通報の処理等に関して必要な事項を定めることにより、公益通報をした者の保護を図るとともに、市政運営における法令遵守をより一層推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この要綱における用語の意義は、次の各号に定めるところによる。

(1) 職員等 地方公務員法(昭和25年法律第261号)第3条第2項、第3項及び第22条第5項に規定する職員並びに行政事務補助職員として賃金雇用されている者をいう。

(2) 公益 市政の適法かつ公正な執行を通じて実現される社会一般の利益をいう。

(3) 公益通報 職員等が知り得た行政運営上の違法な行為等に関して行われる不正の是正又は防止のための通報をいう。

(4) 通報者 公益通報をした職員等をいう。

(5) 任命権者 地方公務員法第6条第1項に規定する任命権者をいう。

(通報者の責務)

第3条 公益通報をしようとする者は、事実を証する確実な資料に基づき誠実にこれを行い、他人の正当な利益又は公共の福祉を害することのないよう努めなければならない。

(公益通報)

第4条 職員等は、大月市の行政運営に関し、次の各号に掲げる事案を知り得たときは、総務管理課長に対し公益通報・相談を行うことができる。

(1) 法令(条例、規則等を含む。)違反又はこれに至るおそれのある事案

(2) 人の生命、健康、財産若しくは生活環境を害し、又はこれらに重大な影響を与えるおそれのある事案

(3) その他市民全体の利益等公益に反するおそれのある事案

2 前項の公益通報は、緊急の場合を除き、職員等公益通報報告書(様式第1号)により行うものとする。この場合において、公益通報の通報事実を証する資料等がある場合は、同報告書に添付するものとする。

3 職員等は、公益通報をする場合は、実名によらなくてはならない。

4 職員等は、公益通報について、市の行政運営の適正化に資するために行うものとして、誹諦中傷、私利私欲等の不正な意図又は私憤、敵意等個人的な感情によりこれを利用してはならない。

5 第1項の規定にかかわらず、職員等は、勤務条件に関する事案については公益通報をすることができない。

(公益通報の処理)

第5条 総務管理課長は、前条に規定する公益通報を受けたときは、次条に規定する公益通報委員会の開催に必要な措置を講じなければならない。

(公益通報委員会の設置)

第6条 市長は、職員等からの公益通報を調査するため、公益通報委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

2 委員会は、大月市庁議等設置規程(昭和53年大月市訓令第4号)第1条第2号に規定する政策会議の構成委員をもって構成し、副市長が委員長となる。

3 委員会は、委員長が招集し、主宰する。

4 委員長に事故があるときは、総務部長がその職務を代理する。

5 委員に係る公益通報については、当該委員は、委員会が当該委員から公益通報に係る事情を聴く必要があると認める場合を除き、委員会の会議に参加することができない。

(委員会の会議)

第7条 委員会の会議は、過半数の委員の出席がなければ開くことができない。

2 会議は、非公開とする。

(委員会での公益通報の取扱い)

第8条 委員会は、公益通報について職員等公益通報報告書の提出を受けたときは、遅滞なく当該公益通報を受理するか否かの審査を行わなければならない。

2 委員会は、公益通報の内容等の審査により、当該公益通報が第4条第1項各号のいずれにも該当する通報であると認められない場合又は次の各号のいずれかに該当する場合は、これを受理しないものとする。

(1) 虚偽であることが明らかであるとき。

(2) 単なる伝聞に基づくものであるとき。

(3) 具体性を伴わない不明確なものであるとき。

(4) 対象事実について、市が処分(命令、取消しその他公権力の行使に当たる行為をいう。)又は勧告(勧告その他処分に当たらない行為をいう。)をする権限を有しないものであるとき。

3 委員会は、公益通報を受理するか否かを決定し、その結果を職員等公益通報受理・不受理通知書(様式第2号)により遅滞なく通報者に通知しなければならない。ただし、通報者が通知を希望しない場合は、この限りでない。

(委員会の職務)

第9条 委員会は、公益通報の受理を決定したときは、次に掲げる手段により、遅滞なく当該公益通報に係る事実確認のための調査を行わなければならない。

(1) 公益通報に係る事案の決定に関し権限を有する者及び公益通報に係る職員を監督する責務を負う者から当該公益通報に係る事情を聴くこと。

(2) 公益通報に係る事案に関係する職員等から事情を聴くこと。

(3) 公益通報に関係する書類等を閲覧し、又はその関係する書類等を提出させること。

2 委員会は、前項の調査を委員会が指定する職員(以下「調査員」という。)に行わせることができる。この場合において、調査員は自己が関係する公益通報の処理に関与してはならない。

(調査員の調査)

第10条 調査員は、前条第2項の規定により公益通報に関する調査を行った場合は、当該公益通報に係る調査の結果を職員等公益通報調査報告書(様式第3号)により委員会に報告しなければならない。

(調査結果の報告等)

第11条 委員会は、前2条の規定による調査の結果、当該公益通報に係る事案に関し、公益通報に係る事実があると認めたときは、その内容を職員等公益通報調査結果報告書(様式第4号)により、事実を証明する証拠書類とともに任命権者に報告しなければならない。

2 任命権者は、前項の調査結果の報告を受けたときは、速やかに当該公益通報に係る事実について是正措置を行うほか、必要に応じて当該公益通報に係る事実に関係した者を懲戒処分するなど、再発防止のための必要な措置を講じなければならない。

3 委員会は、前2条の規定による調査の結果、当該通報に係る事案において、公益通報に係る事実が認められなかったとき、又は調査を尽くしても公益通報に係る事実が判明しないときは、その旨を第1項に定める職員等公益通報調査結果報告書に記載し、任命権者に報告しなければならない。

4 委員会は、前2条の規定による調査及び第2項の規定による措置の結果を職員等公益通報調査・措置結果報告書(様式第5号)により通報者に通知しなければならない。ただし、通報者が特に通知を希望しない場合は、この限りでない。

(公表)

第12条 市長は、前年度の公益通報の件数及び主な内容等について、毎年度公表しなければならない。

(不利益取扱いの禁止)

第13条 通報者に関する情報は、非公開とし、公益通報の処理等調査に当たっては、通報者の秘密を守るため、通報者が特定されないよう配慮しなければならない。

2 任命権者は、通報者が公益通報を行ったことを理由として、人事、給与、その他職員の勤務条件等について、不利益な処分をしてはならない。

3 任命権者は、通報者が公益通報を行ったことにより不利益な取扱いを受け、又は受けるおそれがあると認めるときは、遅滞なく改善又は防止のための措置を講じなければならない。

4 管理又は監督の地位にある職員等は、通報者が公益通報を行ったことにより職場の環境が悪化することがないよう所属職員の行動について適切に指導監督をしなければならない。

(庶務)

第14条 委員会の庶務は、総務管理課において処理する。

(その他)

第15条 この要綱に定めるもののほか、必要な事項は別に定める。

この訓令は、平成23年4月1日から施行する。

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大月市職員等公益通報に関する要綱

平成22年12月17日 訓令第5号

(平成23年4月1日施行)