○大月市消防本部通信規程
平成15年3月27日
大消訓令第4号
目次
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 通信管理(第3条―第7条)
第3章 通信運用(第8条―第22条)
第4章 無線局(第23条―第26条)
第5章 維持管理(第27条―第30条)
第6章 補則(第31条―第33条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この規程は、大月市消防本部(以下「消防本部」という。)の消防通信施設及び通信業務の円滑な運用を図るため、電波法(昭和25年法律第131号)その他法令に特別の定めがあるものの他、必要な事項を定めるものとする。
(1) 消防通信 火災、救急、救助、その他の災害(以下「災害」という。)に関する通信及び消防業務を遂行するための通信をいう。
(2) 通信施設 消防業務の任務を遂行するため報知電話、無線電話、専用電話、指令装置、指令電送送信装置、静止画像電送装置及びその他これらに付属する設備の総体をいう。
(3) 報知電話 電気通信事業法(昭和59年法律第86号)に基づく、一般加入電話及び消防用専用緊急電話(119番)をいう。
(4) 指令装置 通信指令室(以下「指令室」という。)の指令台に設置された災害の通報受付け、消防署及び出張所(以下「署所」という。)への指令等を行う有線及び無線を有する装置をいう。
(5) 指令電送送信装置 前号の署所への指令等を文書化する装置をいう。
(6) 静止画像電送装置 災害現場においてデジタルカメラ等で撮影した映像を表示する一連の装置をいう。
(7) 指令 通信勤務員から、署所に対して災害に関する出場指令を発する通信で、一斉指令及び無線指令に区分する。
(8) 専用電話 指令台を経由して接続された中日本高速道路株式会社との間の電話をいう。
第2章 通信管理
(総括責任者)
第3条 通信管理業務の総括を行うため、消防本部に総括責任者を置く。
2 総括責任者は、消防長をもって充てる。
(管理責任者)
第4条 通信管理を指揮監督するため、消防署に管理責任者を置く。
2 管理責任者は、消防署長をもって充てる。
3 管理責任者は、総括責任者の命を受け当該通信施設の管理運用を行うほか、次の各号に掲げる事項について指揮監督する。
(1) 通信施設の管理に関する事項
(2) 通信取扱い者の養成、指導及び研修に関する事項
(3) 関係書類の管理に関する事項
(4) その他総括責任者が必要と認める事項
(通信責任者及び通信勤務員)
第5条 消防署通信担当に通信責任者及び通信勤務員を置く。
2 通信責任者は、無線従事者の資格を有する者の中から管理責任者が指名した者をもって充てる。
3 通信勤務員は、管理責任者の命を受け当該通信施設の操作等に従事する。
4 通信に従事する者は、管内の消防事情及び通信施設の機能に精通するとともに、法令を遵守し常に冷静な判断と迅速かつ的確な操作により通信機能の活用に努め、次の各号に掲げる事項に留意しなければならない。
(1) 通信内容の簡潔及び明瞭化
(2) 必要な通信事項の記録及び保存
(3) 施設の機能管理に必要な試験の実施
(4) 通信障害に対する応急処置
(5) 電源装置等の点検
(通信勤務)
第6条 指令室の通信勤務は、当務2人の交替制勤務とし、勤務の割り振りは管理責任者が別に定める。
2 管理責任者は、前項の勤務員が確保できない場合は、本部消防課員及び消防署員の中から補充して通信勤務員を確保するものとし、補充した勤務員の勤務の割り振りは別に定める。
3 管理責任者は、大災害等で通信対応が困難な場合は、必要に応じ通信勤務員を増員し、通信に万全を期さなければならない。
(特異事項の報告)
第7条 通信責任者は、勤務中に特異事項が発生したときは、管理責任者に報告しなければならない。
第3章 通信運用
(通信の種別)
第8条 消防通信は、緊急通信及び通常通信に区分し、その意義はそれぞれ次の各号に定めるところによる。
(1) 緊急通信 災害が発生し、又は災害が発生する恐れがある場合に用いる通信
(2) 通常通信 緊急通信以外の通信
(緊急通信の取扱い)
第9条 通信勤務員は、緊急通信を行うときは、直ちに通常通信を中止し、緊急通信を優先しなければならない。
(災害の通報受付及び指令)
第10条 通信勤務員は、災害の通報を受信するときは、別表第1により災害種別、場所及び状況等を的確に聴取し、直ちに大月市消防本部消防部隊出場規程(平成15年大月市大消訓令第5号)に基づく区分により指令を発しなければならない。
2 出向中の消防部隊等が災害を知ったときは、直ちに指令室に報告し、前項の規定に基づく指令等の指示を受けるものとする。ただし、緊急を要するときは指令を待たず災害活動を行うことができるものとする。
(災害出場指令予告音)
第11条 通信勤務員は、予告指令及び指令を発する前に指令予告音を出さなければならない。
(予告指令)
第12条 通信勤務員は、災害の通報を受信し、消防部隊を出場させる必要があると判断したときは、署所へ指令予告音の後、音声指令により災害種別等の予告指令を発しなければならない。
(災害出場指令)
第13条 通信勤務員が発する指令は、指令予告音の後、音声指令及び指令電送送信装置からの出場指令書によるものとし、その区分は次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 火災指令 一斉指令及び無線指令
(2) 救急指令 一斉指令及び無線指令
(3) 救助指令 一斉指令及び無線指令
(4) その他の指令 一斉指令及び無線指令
2 夜間の救急指令は、一斉指令の放送を制限して指令することができるものとする。
3 出場及び出向中の消防部隊への指令は、無線指令とする。
(各装置による確認出場)
第14条 出場隊は、指令等の内容を受信したときは、署所端末装置により確受操作を行わなければならない。
2 出場隊は、署所に設置してある、指令電送出力装置からの出場指令書を、持参して出場しなければならない。
(関係機関への連絡)
第15条 通信勤務員は、災害発生時には関係機関と連絡を密にして、災害処理に万全を期さなければならない。
第16条 削除
(中日本高速道路株式会社専用電話)
第17条 指令室に中日本高速道路株式会社との直通の専用電話を置き、中央自動車道において発生した災害の通報を処理するものとする。
(災害状況等自動案内装置)
第18条 指令室に、災害状況等自動案内装置(消防テレホンサービス・0554―20―1190)を置き、次の各号に掲げる情報を住民に提供するものとする。
(1) 火災発生場所及び火災種別の情報
(2) 鎮火情報
2 平常時における情報は、管内に火災が発生していない旨の情報と火災予防広報とする。
(救急医療機関の確認等)
第19条 通信勤務員は、救急医療機関の診療科目等必要事項を毎日確認しておくものとし、必要に応じ署所に連絡するものとする。
(気象情報の取扱い)
第20条 通信勤務員は、山梨県から気象情報等を受けたときは、必要に応じ情報を署所へ通報するものとする。
(気象観測)
第21条 通信勤務員は、気象情報収集装置に観測された各データを保存しなければならない。
(通信の方法)
第22条 消防通信は、常に簡潔かつ明瞭な用語を使用し、適切な操作により行わなければならない。
2 通話要領及び通話用語は別に定める。
第4章 無線局
(無線局の配置場所及び呼出し名称等)
第23条 無線局の配置場所等は次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 基地局は、指令室、猿橋町桂台、丹波山出張所、小菅出張所、中央自動車道笹子トンネル、新岩殿トンネル及び新中野トンネルに配置する。
(2) 移動局は、消防本部、署所及び車両に配置する。
2 無線局の配置場所及び呼出し名称は、別表第2のとおりとする。
3 無線局の使用周波数及び使用チャンネルは、別に定める。
(無線局の開閉局等)
第24条 無線局の開局及び閉局は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 基地局は、常時開局しておくものとする。
(2) 移動局は、出場及び出向する際に開局し、戻ったときに閉局するものとする。
(3) 移動局は、前号に定めるもののほか、定時試験通話を行うとき又は有感地震が発生したときは、開局するものとする。
(無線通信の統制)
第25条 管理責任者は無線運用の円滑な運用を期すため、常に通信を監視し、特に必要があると認めるときは交信を制御し、無線通信に支障をきたさないよう統制しなければならない。
(定時試験通話)
第26条 基地局及び移動局は、機器が正常に機能するかについて確認するため、定時試験通話表(様式第1号)により試験通話を実施するものとする。
第5章 維持管理
(通信施設の点検)
第27条 通信施設の定期点検は年2回、指定業者に委託し機能点検等を主に実施するものとする。
2 交替時点検は、勤務の交替時に員数の確認並びに外観及び構造の異常の有無等について点検を実施するものとする。
(通信施設の整備)
第28条 通信担当は、署所に配置されている通信施設の機能維持のため又は故障等を発見し、整備を必要とするときは、管理責任者に報告するものとする。
2 管理責任者は、前項の報告があったとき又は通信施設の機能維持のため必要と認めたときは、整備を行うものとする。
(事故発生時の措置)
第29条 通信勤務員は、通信施設の損傷及び亡失事故等が発生したときは、直ちに事故内容及び発生原因を管理責任者に報告しなければならない。
(通信の記録等)
第30条 指令室に、通信業務内容及び通信施設の点検に関する記録をあきらかにするために、次の各号に掲げる書類を備えなければならない。
(1) 通信受付記録簿(様式第2号)
(2) 気象情報記録簿(様式第3号)
(3) その他必要な書類
第6章 補則
(無線従事者の報告)
第31条 職員は、次の各号のいずれかに該当したときは、管理責任者に速やかに報告しなければならない。
(1) 無線従事者の資格を取得したとき。
(2) 無線従事者免許証記載事項に変更が生じたとき。
(3) 免許を停止され、若しくは取り消されたとき。
(4) 免許証を亡失したとき。
(通信訓練)
第32条 管理責任者は、災害時の通信を適切かつ効率的に運用するため、毎年1回以上通信訓練を実施するものとする。
(委任)
第33条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は消防長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この訓令は、平成15年4月1日から施行する。
(大月市消防本部消防業務用無線局管理運用規程の廃止)
2 大月市消防本部消防業務用無線局管理運用規程(平成5年大月市大消訓令第2号)は廃止する。
附則(平成18年3月27日大消訓令第17号)
この訓令は、平成18年4月1日から施行する。
附則(平成20年3月13日大消訓令第4号)
この訓令は、平成20年4月1日から施行する。
附則(平成21年3月27日大消訓令第2号)
この訓令は、平成21年4月1日から施行する。
附則(平成24年6月29日大消訓令第2号)
この訓令は、公布の日から施行する。
別表第1(第10条関係)
災害通報の聴取要領
種別 | 聴取内容 |
火災 | 1 場所(住所) |
2 目標(場所がわからない場合) | |
3 燃焼物件 | |
4 通報者氏名 | |
5 補完的通信事項(必要最小限にし、状況により省略する。) | |
(1) 延焼状況 | |
(2) 避難等の状況 | |
(3) 建物火災の場合は、業態、階数及び火点階数 | |
(4) 状況により通報電話番号 | |
(5) 建物火災以外の場合は、建物への延焼状況 | |
(6) 事後覚知火災の場合は、出火日時、場所及び燃焼物件 | |
(7) その他必要事項 | |
救助 | 1 場所(住所) |
2 事故等の概要 | |
3 目標(場所がわからない場合) | |
4 補完的通信事項(必要最小限にし、状況により省略する。) | |
(1) 要救助者の数 | |
(2) 状況により通報電話番号 | |
(3) その他必要事項 | |
救急 | 1 場所(住所) |
2 事故等の概要 | |
3 目標(場所がわからない場合) | |
4 補完的通信事項(必要最小限にし、状況により省略する。) | |
(1) 傷病者の氏名 | |
(2) 傷病者の数 | |
(3) 状況により通報電話番号 | |
(4) その他必要事項 |
別表第2(第23条関係)
無線局一覧表
配置場所 | 種類及び出力 | 呼出名称 | 配置場所又は積載車両 |
本部 | 基地局10W | しょうぼうおおつき | 指令室 |
〃 | しょうぼうおおつきかつらだい | 前進基地局 | |
〃 | しょうぼうおおつきささご | 指令室・笹子トンネル | |
〃 | しょうぼうおおつきしんいわどの | 指令室・新岩殿トンネル | |
〃 | しょうぼうおおつきしんなかの | 指令室・新中野トンネル | |
移動局10W | おおつきこうほう1 | 車両 | |
〃 | おおつきしき2 | 〃 | |
〃 | おおつきささつ2 | 〃 | |
消防署 | 移動局10W | おおつきしき1(防災相互波積載) | 〃 |
〃 | おおつきささつ1 | 〃 | |
〃 | おおつきポンプ1 | 〃 | |
〃 | おおつきポンプ2 | 〃 | |
〃 | おおつきかがく1 | 〃 | |
〃 | おおつきはしご1 | 〃 | |
〃 | おおつききゅうじょ1 | 〃 | |
〃 | おおつきせきさい1(防災相互波積載) | 〃 | |
〃 | おおつききゅうきゅう1 | 〃 | |
〃 | おおつききゅうきゅう2 | 〃 | |
〃 | おおつききゅうきゅう3 | 〃 | |
〃 | おおつきこうき1(救急波) | 救急2号車に積載 | |
移動局1W | おおつき101 | 携帯無線局 | |
〃 | おおつき102 | 〃 | |
〃 | おおつき103 | 〃 | |
〃 | おおつき104 | 〃 | |
〃 | おおつき105 | 〃 | |
〃 | おおつき106 | 〃 | |
〃 | おおつき107 | 〃 | |
〃 | おおつき108 | 〃 | |
〃 | おおつき109 | 〃 | |
移動局5W | おおつき201 | 〃 | |
〃 | おおつき202 | 〃 | |
〃 | おおつき203 | 〃 | |
〃 | おおつき204 | 〃 | |
〃 | おおつき205 | 〃 | |
〃 | おおつき206 | 〃 | |
〃 | おおつき207 | 〃 | |
〃 | おおつき208 | 〃 | |
〃 | おおつき209 | 〃 | |
〃 | おおつき210 | 〃 | |
〃 | おおつき211 | 〃 | |
〃 | おおつき212 | 〃 | |
〃 | おおつき213 | 〃 | |
〃 | おおつき214 | 〃 | |
〃 | おおつき215 | 〃 | |
〃 | おおつき216 | 〃 | |
丹波山出張所 | 基地局10W | おおつきしょうぼうたば |
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移動局10W | たば1 | 救急車 | |
〃 | たば2 | ポンプ車 | |
移動局5W | たば101 | 携帯無線局 | |
〃 | たば102 | 〃 | |
〃 | たば103 | 〃 | |
〃 | たば104 | 〃 | |
〃 | たば105 | 〃 | |
小菅出張所 | 基地局10W | おおつきしょうぼうこすげ |
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移動局10W | こすげ1 | 救急車 | |
〃 | こすげ2 | ポンプ車 | |
移動局5W | こすげ101 | 携帯無線局 | |
〃 | こすげ102 | 〃 | |
〃 | こすげ103 | 〃 | |
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